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恋のライバル…!?
「教科書は…と」
目が見にくいので顔近づけて教科書を探す。手でいろんな教科書を持ちながら探ると…。
「これやろ?」
「あ…平次さん」
よく見ると数学の教科書。
「助かります…」
「しても探すの大変やな」
「そうですね…大変ですね…」
文字を大きくしないと、なかなか読めないし、探すのも大変…!
でも…。
「人の声を聴くの楽しいので…」
「そうなんか…へぇ」
話してると、先生が来たようだ。
なんとか声を聞き取りながらもノートに方程式や数字を書き込んでいく…。そして。
「数字の授業はこれまてだ」
ふぅ…。終えた…。
「後は…」
ノートを整理整頓しながら、次の教科書を探してると、和葉ちゃんの声を聞こえた。
「平次~♪」
「なんや…うるさいのが来たわ」
「ええやん…」
なんやら平次さんと話してる。
…そっか、それで婚約を破棄したいってこれだったんだ…。参ったなぁ…。やっぱり婚約破棄したがいいかも…うん。
「お、どこにいくんや?」
「…平次さん、今から屋上に行こうかと思いまして」
「屋上??」
「はい、休憩したいので」
「休憩???調子でも悪いんか?」
「はい、では行きますね…」
「おい!」
平次さんの声を無視して、屋上に上がり、息を吐いた。
「はぁ…」
平次さんにガールフレンドがいて、婚約者であるわたしは良くないんですよね…後でおとうさんに話さないと。
「ちょっといいん?」
「?和葉ちゃん!?」
どうしたんやろ…?
「あんた…平次のことが好きやろ?」
へ?
「いやいや、違いますよ!」
「そうなん?」
何回も頷いた。
「私、平次さんとは無いので、大丈夫ですよ」
「良かった~…」
「…平次さんのこと、大好きなんですね、応援してます」
「…ありがとう」
決まりかなぁ…平次さん、私、婚約を破棄したいです。
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