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「えー!陽愛可愛いのに勿体ないよ!いい男、紹介してあげるから!」
「えっ?い、いいよ、そんなことしなくても…」
「何言ってんの、人生一度だけの10代だよ?青春しなくてどうすんの!あ、ミカ!ちょうどいいとこに!」
菜月は偶然通りかかったクラスメイトのミカちゃんを捕まえた。
「なになにー?」
「ミカって東高男子に知り合いいるよね?合コンセッティングしてくれない?」
「いいよ〜♪参加人数どれくらい?」
ま、まずい…。
話が思わぬ方に進んでいる…!
「とりあえずミカは参加するとして、陽愛と…あと誰か二人ほどいない?」
「え、菜月参加しないの?」
「あー、あたしは冬弥と付き合ってるから…」
「えっ?!ウソ!いつの間に〜!?おめでとう〜!ようやく付き合えたんだね!ユキちゃんの彼氏が取り持ってくれたおかげだねぇ♪」
(…え…?取り持つって…なに…?)
「ありがとう〜♡またユキたちにもありがとうって言っておいて〜」
「分かった♪あ、東高四人集まったって。陽愛、今日の放課後にどうかな?」
「……」
「陽愛?ミカが聞いてるよ?陽愛ってば」
「えっ?あ…う、うん。分かった」
…どういうこと?
菜月は幼なじみの私には、ずっと好きだったってことしか言ってくれなかった。
それなのに、他の友達には冬弥と取り持ってもらうように相談してたってこと?
それってもしかして…
私には『言えなかった』ってこと────…?
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