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自分にとってのとても大切な人。
すでに他界した両親との別れは、年相応の人生の幕引きだったと
思っているので、あの世から会いに来てほしいとまでは思わない。
三島さんのように、生涯を共に歩いてきたパートナーなら
抱ける感情なのではないかと、見るともなしに志穂の口元を見つめた。
「年末にむけて忙しくなるけど、時間をみつけてお店に行くわ」
「ああ、待ってるよ。ついでに部屋も掃除しておくからさ」
さりげなく誘ったつもりだが、意味を察した志穂が
ニヤリといやらしい微笑みを残してパソコンの画面から消えていった。
なんだか残り香が漂ってきそうな笑みだった。
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