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拗ねたハルマがあたふたしながらあたしを抱きしめてくる。何度も身体を重ねあっていくうちに、いつしかあたしは雌馬になってしまったかのように背中から彼を受け入れるようになっていた。身体中を撫でられながら汗を散らしてはしたない声をあげて。よくよく考えれば、馬事公苑の厩舎で見た種付けのような行為に似ていた。きっとハルマも人間同士のセックスよりも馬同士の交尾に馴染みがあったから、こんな態勢に落ち着いてしまったのだろう。彼も我慢の限界だったみたいだし。
「でも、ヨカッタだろ? あんなにやらしくてかわいい声をあげまくって」
「……だって、ハルマが」
ハルマがあたしですら知らない気持ちよくなれる場所をいじめたからだよと言い返そうとして、キスされる。
初めてだから身体中痛いけど、それでもずっと想いあってきた彼とひとつになれた喜びの方が強かった。
「ンっ」
「最高だった」
満足そうに微笑むハルマを前に、あたしも笑う。しかたのないひと。
どうか――この先もふたりで幸せでいられますように。
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