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女
「残念だな、君も子供の話しかしない女になるなんてね」
「くだらない話ならしないでくれ」
産後すぐ夫はそう告げ、夫婦の会話は無くなった。
「あの子書き順おかしかったわよ。小学校入る前にこんな事でどうなるのかしら。子供の世話も満足に出来ないなんて、大層な資格があっても嫁としては失格ね」
何をしても認められないだろう事は分かっていた義母の言葉。
「女も資格が必要よ、何を捨てても勉強なさい」
「ほら、言った通り良い生活が出来てるでしょう。苦労して医学部いかせたかいがあるわ。感謝なさい」
でもねお母さん、結局資格も要らなかったみたい。
夫と子供に何不自由無い生活を用意すること。
それが私の幸せなの。
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