2・コンビニの麗人

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———— ——— —— 「……っぐふぅ」  およそ結婚適齢期の女性に似つかわしくない奇声をあげてあたしは目を覚ました。 (なんか、すごい嫌ぁな夢を見ていた気が……)  その証拠にお腹の辺りがなんだかこうもやっと重苦しくて、重い? 苦しい? ……。  まさか霊? 悪霊!?  ……なーんて連想したのは、多分昨日の夜見た和な雰囲気のホラー映画の影響だ。  蒼くんが珍しく、「一緒に見ましょう」と誘ってきたレンタルDVD。  最初は(フゥン?)と軽めに見ていたあたし。でもずんずん内容にはまり込んで……その映画の終盤ごろにはあまりの怖さにキャアキャア言いながら青くんに抱きついてしまって(抱きつくというより締め付けていた)、あたしの脂肪の圧で危うく蒼くんを窒息死させるところだった。  ほんと、ちょうど帰宅してきた津雪が、あたしの腕の中で白目を剥いてる蒼くんを見て、 「ばか姉貴っ、それじゃ抱きついてんじゃなくてヘッドロックだっ」 と引き離してくれなかったら危なかったかも。  ……じゃなくて。今問題なのはこの腹に乗っかる意味不明な重みなわけで。 「……っく」
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