クレーマー

議会

国会議員になって、初めての議会で

俺は国に対して全ての不満をぶちまけた。

俺の熱いクレームは国民を魅了し、俺の支持者は増える一方であった。

ふと気になることがあったので、TVで録画しておいた、俺の討論を見てみた。

そこには、頭髪の薄い、チビでお腹の出たおっさんが映っていた。

今まで外に目を向け過ぎていて、自分のことなど見向きもしなかったのだ。

歳月は人を老けさせる

俺は姿見を用意して、そこに直立不動でたった。

そして、深く深呼吸をして鏡に映る俺を見つめた。