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そうして試合が再開されると、咲也とマッキーは肩を叩き合いながらコートを駆け回って、早速マッキーがシュートを決めると、会場がワッと湧き上がった。その熱も冷めやらぬ間にすぐにゲームは続いて、今度はマッキーの手から咲也にパスされて、咲也が綺麗なフォームでシュートを決めた。
「あの一年、なに?!」
「かっこいいんですけどー?!」
「シュート、かっこいい!」
「ケイスケと並んで、めちゃイケメーーン!!」
う、うるさーーーい!!!
あれは、あたしの!!!
あたしの、彼氏なんですーーー!!!!
そう叫びたいけど、今は試合中だ。
やめとこっか。
そこにあたしは肩を叩かれて振り返ると、
「よぉ。来たか、光莉」
と言って、同い年の男子が一人、あたしを見てニコッと笑っていた。
「琉路!!」
「お前。ここで暴れるなよ」
「暴れません!!ーーーー多分ね」
あたしはそう言ってニコッと笑ってみせると、琉路は「あはは!」と声をあげて笑って、一緒にコートを見つめた。
彼の名は、宗田琉路。
小学校から中学校まで一緒だった、琉路。高校は男子校に行ったので別々だったけど、咲也とはずっと繋がっていたらしい。そして、大学はなんと、この難関大学にスポーツ推薦でもなく合格した。やるなぁ、リュージ。男を見せたね!!
なので、大学でまた咲也と一緒だから、これからはこうして会うこともあるかもしれない。
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