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俺が微笑んで言うと、迅は「ほお」と言ってニヤニヤ笑っている。
「刑事か…!早くなれるといいな」
「うん。難しいとは思う。だからこそ、絶対になってみせる。それに、簡単になれちゃうんじゃそれはそれでつまんないだろ?難しいなら、やりがいもある!親父だってかなりトントン拍子で刑事になれたらしいから、俺だってできないわけはない!親父なんかぜってぇ超えてやんよ!!」
俺はグッと拳を固めて言うと、みんなもまた笑い合って俺たちはハイタッチした。そこに母さんがプリンを運んできて、
「プリン食べたい人います?」
と笑顔で言うと、はなちゃんと津門が「はいはーい!」と言って手を上げた。佑里果も顔をあげて、
「え?プリンなら、まだ入る!」
と言って、慌ててまた手を上げていると、俺は眉を顰めて佑里果を見た。
「え?マジで?!食べすぎ。デブるぞ」
「え?!だ、だめ?!デブったら、友達やめる?」
母さんが佑里果の前にもプリンを置くと、
「あら。太ったくらいで友達やめるなんて、そんなの本物の友達じゃないわ!!」
と微笑んで言うと、俺も母さんを見上げて笑ってしまった。
「とか言って、母さん、こないだ親父にお腹のお肉、摘まれてたよな?」
「ウッ!?み、見てたの?!」
母さんは頬を赤く染めて俺を見ると、俺は頬杖をついて頷いた。
「見てた。聞いてた。脱衣所でそんな会話してる変態夫婦だし」
「へんた…っ」
母さんはさらに耳まで真っ赤になって、「やだー」と言ってカウンターの方に逃げていった。
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