209人が本棚に入れています
本棚に追加
俺の前にもちゃっかりプリンが置いてあって、俺はとりあえずスプーンを持ってプリンをひと口食べて、「甘ウマ」と呟いて微笑んだ。
「今度みんなで会える時は、俺も彼女、作ってこよ」
迅にしては珍しい発言だ。津門ははなちゃんと顔を見合わせて、
「私たちも、次に会う時は、まさか、…まさか、かもよ、ね??」
とはなちゃんが言うと、「ねー?」と津門も言いながらイチャイチャしている。祥生は微笑んでケーキを食べながら、
「楽しみだな!大地。お前が刑事になった時は、またみんなで集まろう。その頃は、酒も飲める年だし」
と俺の顔を覗き込んで言うと、俺は祥生を見つめてなんだか胸が熱くなってきた。
「おうよ!」
「大地。早く刑事になれよ」
「なんかあったら、頼るからな!」
「悪い奴、どんどん捕まえちゃって!!」
「大地くんなら、絶対になれるよ!刑事!!」
佑里果もそう言って「うふふっ」と笑っている。俺はフッと微笑んで佑里果を見てからみんなを見回して、
「頑張るよ!!とにかく、暫くは俺も休日なんかないから、連絡はあんまり返せないかも。みんなも、体には気をつけろよ!!」
と言うと、みんなは「おうー!」と声をあげて笑い合った。
こいつらと過ごした学生生活は、間違いなく楽しかったよ。津門は一番付き合いが長い。迅は同じ道場で仲良くなって、いいライバルでもあった。祥生は別の道場で、大会のたびに顔を合わせていたライバルだった。
最初のコメントを投稿しよう!