プロローグ ー序章ー

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時と場所は変わって、 ここは、人間界ではない、 どこか 異世界だ。 そして、ここは、礼拝堂らしき場所。 外は、雷鳴鳴り止まぬ嵐、まっただ中だった。 中からは、年老いた翁と女性の会話が聞こえてくる。 翁が1枚の紙を女性に投げやった。 「よいか、 …よ、 これが今回のターゲットじゃ。」 何かの調査書類らしい。 女性は尋ねた。 「今回のターゲットは、少年。 この風貌だと、 …高校生ですか?」 「うむ。」 翁は続けて話す。 「名は、椎名敏樹。 「とうきょう」という所に住んでおるそう な。この件、そちにやれるか?」 その問いかけに、女性は不敵な笑みを浮かべた。 「ふふっ…、 当然、お任せ下さい。 全ては、あの方の意のままに、…。」 「ふ…、ふぉふぉっ…。」 「ふふふ…。」 ピカピカッ!!!、 ゴロゴロッッ!!! 雷、嵐はまだ治まらぬ中、 室内には、2人の笑い声だけが 暫く木霊していた。
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