貫通

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翌朝、手の傷跡で夢ではない事を認識した。 血は止まっていたが、強烈な痛みと、昨日の記憶が溢れてきた。 自分の手から、鼻血が出た時に手で拭った時の匂いがした。 貫通した手の傷跡から、赤い血と一緒に おれにとって初めての「恐怖」という感情が芽を出していた。
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