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(避けられている本当の理由を聞くのが怖くて強く出られなかったとか、赤ちゃんには全く関係なかったのに)
幸いお腹の中の胎児は問題なく元気にしていると言われたけれど、こんなことを繰り返していたら取り返しがつかなくなってしまうと気付いた美千花だ。
さっき医師に聞いたら、今は十五時半過ぎ辺りらしい。
「律顕、お仕事は」
夫が会社を休んでいるのは知っていた美千花だったけれど、一縷の望みを賭けて聞いてみたのだ。
ここで素直に律顕が休んでいるむねを話してくれて、その理由も包み隠さず教えてくれたなら。
「美千花がこんな時に仕事どころじゃないよ。気にしないで?」
なのに律顕は今日休んだ事実なんてなかったみたいにそう答えて眉根を寄せた。
(何で嘘なんて)
気を失っていた時間と、目覚めてから診察等を受けた時間を考慮すると、律顕は美千花がここに運ばれて、本当にすぐ駆け付けてくれたんだと思う。
だけど。
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