プロローグ

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 三連休の初日に豊橋へと向かう。理由は勿論、物件探しである。  伯父から紹介して貰った不動産屋とは十三時の約束だ。  心配性の師田は少し早めに東京駅を出たので、豊橋駅には十二時半前に到着した。  改札を出て左手に進む。すぐに駅直結のホテルアソシアや駅ビルの『カルミア』の出入り口が左右に見える。それらを通り過ぎると東口のペデストリアンデッキにでた。  デッキの下にはタクシー乗り場にバスターミナル、路面電車の駅があるだけに、かなり広々としている。憩いの広場の役割もしているのだろう。あちこちに座れる場所がある。  緑と文化を大切にしているようで、緑や花だけでなく愛嬌のあるブロンズ像が目に入った。  聞くところによれば、藤原吉志子作のブロンズ像で、一部は豊橋周辺の民話を取材して作成されたという。  時間に余裕があるので、少しだけ作品を見て回ることにする。
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