2人が本棚に入れています
本棚に追加
この言葉で、私は、どこかでしまっていた勇気を取り戻し、色々なことに整理をつけるようにしました。
ヤンキーをやめ、親にも自分が抱えていた悩みを打ち明け、中学の勉強も真面目に受け、いじめっ子もボコボコにした。
ん? 最後がおかしい? あっ、語弊がありました。「けちょんけちょんに言い返した」だ。そいつらがボコボコにされたように、ショックな表情を浮かべてたのを思い出したので、そう言ってしまいました。余談ですが、あのТ、受験に落ち続けて、第三希望の高校に行ったそうです。しかし、すぐに中退。
あの、同級生がよく言っていたセリフなのですが、一度、この場を借りて、言っていいですか? すいません。
(カメラを凝視する)
「・・・はい、ざまぁー!」
さて、私は、どうしたのかっていうと、途中から頑張り始めたので、あまりいい高校がありませんでした。仕方なく、あの幼馴染に相談すると、意外な返事が来ました。
「私と同じ高校にしない? お互い家から歩きで行けるし。」
「えっ・・・。」
一瞬、動揺しました。この言い方、この恥ずかしそうな言い方、俺、恋愛対象に入ってるのか!?
大きな期待で胸が高ぶる元ヤン青年でしたが、彼女は、顔を赤くして言いました。
「か、勘違いしないでよ! また不良になったら、困るから。保護観察よ。」
「保護観察? ハッ、刑務官みたいなことを言うな。」
「そうよ。あんたが悪さをしないように、見てないと。あっ、首輪とかリードも付けないと。」
「待て待て。それだと、囚人ではなくて、犬みたいじゃないか。」
長い自慢話をさせていただきました。
まぁ、でもあれだね。まだ言ってないことがあったね。この場を借りて、もう一つ、言わせていただきます。
「ありがとう。」
以上が、しがない元ヤンの自慢話でございます。ご清聴ありがとうございました。
(終)
最初のコメントを投稿しよう!