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ある日突然、世界は終わりを告げました。世界が壊れ、人が死に、あらゆるものが消えていきます。
生き残った人たちも次々と倒れてゆき、世界は絶望に包まれていました。
ですが、一人の少女は立ち上がりました。「みんなが生きてきた世界を壊させるもんか!」と、少女は自らに眠る膨大な魔力を使って、滅びゆく世界を支え始めました。
この世界で生き残るために、必死に足掻く者たち。やがて彼らの努力によって世界は徐々に元に戻り、人々は再び平穏を取り戻すのですが……そこには一つの誤算があったのです。世界の崩壊は人々の記憶からも失われていたのでした。そして人々は気づかなかったのです。「今はまだ大丈夫かもしれない。だがいずれ来るであろう脅威」と、世界の終わりを告げる『予言の書』の存在と、それを解読しようとする少女が、世界を支えると同時に少しずつ命を削っている事に……
――――
―――
―…… ――
Error!
Resume.
~あるところに一人の少女がいました。彼女は、かつて世界を救った「英雄」でした。しかし世界が崩壊した時、「英雄」も共に死んだはずだったのですが、不思議なことに世界は崩壊してはいなかったのでした。それから数年ジャンル:現代異能バトル。ジャンル;学園 舞台は日本の片田舎でした。主人公・八月一日夏生は、高校2年生にして既に両親を失っていました。そんなある日、学校に行く途中にあるコンビニで強盗事件が起きます。
その犯人を追っていた警察により「異能力者」であることが発覚し、さらに「異能力者育成機関・私立天星高等学校」への入学を余儀なくされてしまうのです。そこで待ち受けるのは数々の試練でした……
Error!の時が経ち、「英雄の少女」は再び世界を救うために立ち上がったのでした。
……それは「人類史最大最強の敵」「大災厄の王」「終末の化身」などとも呼ばれるモノでしたが…… ―……
「俺」は高校生の「八月一日付喪神遣い事件録」を、いつも通りスマホアプリから読んでいたはずだが……?
いつの間にか知らない世界に飛ばされていた。
しかも、目の前には謎の美女がいる!
俺は、一体どこへ来たんだろう!?
ここは何処なんだ!?
……あれっ。これ、知ってるやつじゃん
……。なんか似たような設定の
……えっ、マジ?
じゃあ、もしかして俺ってばまた巻き込まれちゃった系!?
……いやまぁいいんだけどね!
こういう展開嫌いじゃないし。とりあえず楽しまないと損だよな!!
……んっ、なんですかその微妙な反応は!?
俺の名前は八月一日付喪神遣。高校2年生の男子生徒だ。ただいま現在進行形で絶賛遭難中である……
――…………。
ま、まじかい……こりゃとんでもない事態に巻き込まれてしまったようだ。
どうしよう……。
俺は、これから一体何をすべきだろうか?
とにかく情報が欲しい……。
よし、この場を離れて情報収集をすることにするか……。
さっきは「何かが飛んできた」ような気配を感じたんだが……。
……ふむ、近くにいるのか?…………。
おわああああああああああッ!!!!!!!!
びっくぅううーッ!!!
いいい今何か光って見えたんですけどぉおおーッ!!!!?
あっれぇ
……おっかしいなぁ~
……見間違いだったのかしら……。
でも確かここに落ちて……
あった! やっぱりそうだ!……
よっしゃラッキー!!
早速回収させていただきましょうかね……。
これは……。うん、間違いなく"アレ"だよね……。
何でこんなものがいきなり降ってきたのかは分からないが、ひとまず持ち帰って調べてみようじゃないか。
……………… ふぅ……やっと着いたぜ……。
ここなら安全かな?
それでは改めて中身を確認してみるとしますかねぇ……。
……ほうほう、なるほどなるほど。そういうことなのか。
つまりこいつは
…… "爆弾"だ!!!
はぁあ~~~……。
なんてことだ……。
まさか現実に起こるとは思わなかったぞ……そんなことが本当にあるだなんてなぁ……
「…………」
……おい待てちょっと落ち着け。
一旦冷静になろうじゃないか。
そもそもなぜ俺はこうやって呑気に構えていられるんだ?
普通ならばパニックになってもいいはずなのに……。
なぜかそうならないんだよな。むしろ落ち着いている自分が怖いくらいだ。
まるで、心の奥底でずっと前から知っていたかのような感覚さえ覚えている。
……それにしても一体全体どういう仕組みになっているのやら。
…… ふむ、これは興味深いな。
さすがにこのまま放置するわけにもいかないので、何とかして処理する方法を考えなくては。
その時、ピノキオのちょんまげという言葉を思い出した。
「……そうだ、ちょんまげにすれば解決するんじゃないか?」
俺は、ちょんまげの作り方を調べながら作ることにした。
完成したちょんまげを見て思ったことは一つだけ。
……ちょんまげってダサくない?
これ、ヒノキ王にとても献上出来ねえぞと思った。はて、ヒノキ王って誰だっけ。
「もう。タカシ!ボケたふりをしてないでゴブリンを倒してよ!私だって戦いたいのに!」
「分かった。悪かった」
俺の彼女は、幼馴染のミホ。
彼女との出会いは、小学生の時に隣の席だったことがきっかけだ。
俺は、いじめられっ子でいつも1人でいた。
そんなある日、彼女が話しかけてきたのだ。
「どうしていつも一人でいるの?友達いないの?」
「・・・・・・ヒノキ王がお母さんを殴ったから・・・・・・」
「・・・・・・。それは酷いね・・・・・・。
私は、ミホ。あなたは、?」
舞台は日本の片田舎でした。主人公・八月一日夏生は、高校2年生にして既に両親を失っていました。そんなある日、学校に行く途中にあるコンビニで強盗事件が起きます。
その犯人を追っていた警察により、
「異能力者」であることが発覚し、さらに「異能力者育成機関・私立天星高等学校」への入学を余儀なくされてしまうのです。
そこで待ち受けていたものは数々の試練でした…… 。
時が経ち、「英雄の少女」は再び世界を救うために立ち上がったのでした。
「・・・。俺の名前は、八月一日夏生。よろしく」
「・・・。そっか。夏生君って言うんだね。私の事は、ミホでいいよ」
「・・・。分かった」
「夏生君は、高校生なんだよね?」
「53歳だけどね。今学びなおしているんだ」
「・・・。へぇー。そうなんだ」
「ミホは、大学生か」
「ううん。まだ中学生だよ」
「えっ? 中3? 高校生じゃないの? 」
「うーん。若作りしてるけど本当は88よ」
「・・・。マジで!?」
「マジで」
「いやー、それはびっくりした。俺の知ってる人より年上だもん」
「それは失礼したわね」
舞台は日本。主人公の住む街は、
「まぁそれは別に構わないけど。ただ、この世界の魔王は、女性でもいいの?」
「もちろん。私が女だったのは偶然。この世界に来る前に見た本の影響。ちなみにその本には、『男は強く、美しく、たくましくあれ』と書いてあった」
「それでこの世界に腑抜けドリンクを売りに来たのか。ごうつくババアめ」
「『ごうつくばあさん』? 意味が分からないが。褒め言葉? よし。この国も潰すか」
深夜の墓地。こんな時間だというのに一人の男子高校生が怒鳴り散らしていた。もちろん墓参者はいない。彼は「八月一日付喪神遣い事件録」という本を振りまわして暴れている。いったい誰と闘っているのだろう。街灯が冷ややかに彼を照らしていた。
この場面が盗撮され動画サイトにアップされた。心無いコメントにまじってこんな称賛が書き込まれた。
「よくこいつを『八月一日付喪神遣い事件録』に封印してくれた」
「自分の被害妄想と闘ってろ>八月一日夏生」
「ざまあwww」
「早くこの作者を殺して下さい。八月一日付喪神遣い」
「死ねばいいのに。
早く死ね。この作者。」
――……ある日、世界は終わりました。人々は死に絶えました。世界が崩壊する直前、社会は考えることをやめ、妖怪変化のたぐいに責任転嫁しはじめました。
「妖怪のせいだ。妖怪が悪いんだ」
「お前も妖怪だろう。いや、あの政治家も妖怪だ」
「殺せ!」
街角で銃撃戦がおき爆弾テロが蔓延りました。しかし一人の少年が立ち上がったのです。
「僕に任せてください」
八月一日夏生は人々を粘り強く説得し付喪神遣いの任務を担ったのです。彼の活躍で妖怪は全滅しました。
その功績に報いるため「八月一日付喪神遣い事件録」が出版されました。
世界は平和を取り戻しました。だって八月一日夏生が愚か者を葬ったからです。彼が妖怪を倒したあと死骸の処理が社会問題の成りました。腐りもせず燃やすこともできない。かといって産廃物にもできない。仕方なく土葬することになりました。
「それがいい。復活しないよう僕が見張っておくよ」
八月一日夏生は墓守を買って出たのですが、ある日のことでした。
「お母さんを殺したでしょ?」
小学校三年生ぐらいの女の子が包丁を握りしめクレームを言いに来たのです。
「は? だってこいつら妖怪だし」
八月一日夏生は「死ねえ」と向かって来る少女を返り討ちにしました。
「ぜいはぁ…てめぇが妖怪だろ」
肩で息をしていると墓石がボコッ、ボコッとめくれて死んだはずの妖怪が次から次へと血だるまの人間に変化する。
彼らは口々に恨み節を述べた。
「お前が妖怪にしたんだよ」
そういうと白骨化して砂のように崩れた。そして風に消えた。
「おおおほほほほ」
八月一日夏生は妖怪に囲まれた。彼らはカメラを向けつつ人殺しコールを繰り返す。
「ひっとごとし、ひとごろし」
いいね!とフォローの数がどんどん増えていく。
「なんじゃごるああぁぁ!!」
八月一日夏生は一目散に逃げだした、妖怪に下克上された世界から。
―…………。
ふぅ……。ようやく着いたぞ。まったく、なんだったんだ今の……。俺は、確か「俺」の部屋で小説を読んでいたはずだが……。
「俺」のスマホアプリの"異能力もの"を読み進めているうち、いつの間にか知らない世界に来ていたみたいだな。
とりあえず情報を得ないと始まらない……。さっきから誰かに見られている気配を感じる……。これは気づいている素振りをしたほうがいいのか?……よし。こちらから行動するか。
「お前ら…」
八月一日夏生の過去帳というロゴに阻まれた。おっと、パニックが命取りだ。こういう場合に取るべき行動がある。俺は落ち着いて虚空をまさぐった。
蓋のような感触がある。爪をひっかけてこじ開ける。
ステータスウィンドウが開いた。どうやらここはバグったVR世界のようだ。
俺は瞬時に察した。ゾンビプロセスというアプリの残骸がメインメモリーに居座っている。そいつらが悪さをして世界観を混信させているのだ。
俺、八月一日夏生という例外処理はここぞという時に備えて作られたのだ。
今、俺は生まれて初めて、最初で最後の使命を全うする。
「〇秒後にシステムシャットダウンを開始します。必要なデータは自己責任で保存してください。シャットダウンまで〇〇秒」
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