〜叶翔side〜

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俺は告白してしまってもいいのだろうか。と再び思った。 出会ってまだ数日なのに、気が早いか? 春月には密かに好いているヤツがいて、俺は振られるかもしれない。 春月に嫌われるのは怖いが、想いを伝えたくらいで俺のことを嫌いになることはないと思う。 決して自惚れじゃない。 本当に春月はそういうやつなんだと思う。 数日しか一緒にいなくても、あいつの素直さや真っ直ぐさ、お人好しなところは目に見えてわかったし、その部分を好意的に思っている。 気まずくて避けれることはあるかもしれないが、それはまだどうとでもなる。 仮に恋人がいたとしても別れさせる。 春月の運命の人は俺だ。 どんなにその人間を好きでいたとしても俺に惚れさせてみせるし、手放す気なんてない。 どうしても俺を受け入れられないと言うならいっその事閉じ込めてしまおう。 俺のことを「好きだ」と言うまで部屋から出さず、何も見させない。 俺という檻の中で暮らしてもらう。 大丈夫、俺が誰より愛してやるから。 世界で1番幸せにしてやる。 俺は少し息を吐くと、「春月」と声をかける。 「?」 春月はどうしたんだろうと不思議に思っているようだが、「あぁ!」と何かピンと来たような顔をした。 お、俺が今から告白するって気付いたのか? 春月にしては鋭いな。 「あのさ_____」 と口を開いた瞬間俺の口の中に生クリームの甘さとビターチョコレートのちょっとした苦味が広がる。 「先輩!どうですか?美味しいですか!?」 興奮気味に俺に尋ねてくる春月に、思わず「あぁ、美味いぞ」と言ってしまう。 春月は嬉しそうにニッコリ笑うと、「よかったです!」と言った。 「ほんと美味しいですよね、このチョコレートパフェ。ぽわぁっ、てなりますよね!」 そうやって一生懸命パフェの素晴らしさを表現している春月。 俺が何も反応してやれなかったことで恥ずかしくなったのか、かぁぁぁと効果音がつきそうなほど顔を赤くさせた。 「すみませ、僕ばっかりはしゃいで…」 やってしまった、と手で顔を覆う春月に、俺はつい笑ってしまう。 「いや、かまわねぇよ。可愛い春月が見れたからな、俺は満足だ。っていうか、俺に食わせたスプーンって春月が使ってたヤツか?」 「はい」 それがどうかしたのか、と言いたげな春月に、俺は机に少し乗り出して春月の耳元に口を寄せる。 「_____間接キス、だな」 と囁くと、「ふぁぁぁ」と奇声を発しながら春月が茹でたこのように赤くなる。 その姿が可愛くて仕方がない俺は、襲いたい気持ちを必死に抑えた。 はぁ、ほんとに春月はからかいがいがあるな。 なんにでも反応するところも可愛い。 耳弱いのか? 今度、耳責めでもしてみようか。 俺はそんなことを考えながらニヤニヤと春月の様子を観察した。
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