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線路
私が決めたわけではない
他人が決めたわけでもない
初めからそこにあった
全てがその沿いで済み
全てがその沿いで終わるのなら
私は喜んで毒杯をあおっただろう
だけど死には至らない毒水にまみれて
そのくせ心だけは自由でいたくて
その先が無限泡沫すら可笑しく見えるとも知らずに
ひたすら、重い足を引きずる
そこにあるのが私でなければ
きっと、私はそこにすらないのだろう
どのみち、行き止まりも到達もないのだから
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