74人が本棚に入れています
本棚に追加
警官達が戸惑う。立ったままの4人を少し離れたところから見ていることしかできない。
しばらくすると、別の警官が4人駆けてきた。
「君たち、手に持っている物を置いて、手を上げるんだ」
命令口調になった。警官達全員、警棒を手にしている。
良いだろう。始めよう――。
大いなる意思の声が、脳内に響いた。
早由利が素早く動く。最も近くにいた警官に近づくと、スコップを一薙ぎする。
ズパァンッと闇夜に音が響き渡った。
同時にその警官の首から上が宙を舞う。地面に落ちゴロゴロと転がり、止まると驚愕したままの表情で夜空を見上げている。見開かれた目の中に三日月が映っていた。
胴体がドタッと倒れる。鋭く斬られた首の部分から夥しい量の血が流れ、砂場へと吸い込まれていく。
「うっ、うわぁぁっ!」
他の警官達が叫んだ。そこから体勢を立て直すヒマはない。警棒を構えたり、銃に手をやる前に、他の者達が動く。
堀井のスコップが別の警官の肩口から振り下ろされ、胴体を斬り裂く。
富山と望田の鎌が、2人の警官の喉を掻き斬った。更に富山は、振り返りざまもう1人の心臓あたりに鎌の先を突き刺す。
あっという間に、身体を真っ赤に染めながら警官達が倒れる。もはや命の欠片も残っていない。
最初のコメントを投稿しよう!