Re: a hundred times~私にしかできないこと。それは世界の創造~

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 私の名は、クレア。  クレアトゥール号の唯一の船員で、舵取りや修理まで、船に関する事は何でも一人でこなす。と言っても、自動運転なので、船に異常が発生したときや、強制的に進路を変更するとき以外は出番がないが。  年齢? 女性にそれを尋ねるのは、野暮というもの。3サイズは、もってのほか。  だが、身体的特徴を何も披露しないと、蛸足の宇宙人を想像されては(かな)わないので、一応、ショートヘアで銀髪灼眼の少女とだけ言っておこう。後は、ご想像にお任せする。  普段着ているのは白衣だが、かなり古びてきたのは残念だ。陶器のように滑らかな自慢の肌には、少し似合わない。と言っても、露出部分が多いわけではないし、自慢したい相手が船内にいるわけでもないが、外見の感じが中身にまで波及するのが気になるのだ。  そうそう。航海日誌を付けなくては。この船の進路を決定したのだから。
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