初…

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初…

翌日、いつも通り出勤した美衣子。 海斗は、すでに着席していた。 良い心がけだ。 「おはようございます」 「おはようございます!」 目が合う。やっぱりニコッとする海斗。 『ヤダ〜今日も可愛い〜♡私のきゃっ』 あんまり、ニヤニヤしてるとバレちゃうな… そもそも、海斗は、最初からニコニコしていたから、 昨日と変わりないから良しとしよう。 『私の方がヤバイよ』と思う美衣子 マスクを着用しているから、目元しか見えないし… 目配せをしてしまう。ふふ ウインクする海斗 『ズッキュン♡いや〜ん、やめて〜倒れそう〜♡ お仕事モードに入らなくては…』 今日も朝から課のメンバーで報告&検討会議。 会議中は、ホントに真面目に仕事に向き合う2人。 よく似た考え方なのかもしれない。 真面目に取り組む海斗の姿は、カッコイイ! 新入社員で、あろうと自分の意見は、述べて良いのだから、ましてや今までなかった斬新なアイデアを出す海斗に、キュン♡ 『あ、ダメだ!仕事中だった。定時まで我慢! いやん!今日お泊まりじゃん♡』 急に恥ずかしくなってきた美衣子。 そして、いよいよ定時。 すぐ近くの席に座っている海斗から携帯電話にメールが届く。  〈みいちゃんの家どこ?〉 〈住所を送る〉 〈じゃあ、先に出てみいちゃんちの最寄り駅で待ってるね。〉 〈うん。〉 「お先に失礼します。」 社員が次々に帰って行った。 美衣子も片付けて、帰ろうとすると… 同期で2課課長の芹沢と、2つ上の3課課長新崎が、近づいて来た。 「呑みにでも行くか?」 「あ、ごめんなさい!私、この後、用事があるの。」 「え?なんだ?珍しい!男でも出来たか?」 「ハハ、だと良いんだけど…」 「そっか、じゃあ、またな。」 「お疲れ様でした」2人で行くようだ。 誰かに見つかると大変だから、とりあえず1人になってから電車に乗る。 美衣子の自宅マンションまで、駅3つ。 周りを見ながら電車を降りて、キョロキョロ 知り合いが誰も居ないのを確認。 『良し!』海斗を発見!駅のベンチに座ってスマホを触っている。 電車が出発してから近づく。 「ごめんね〜」 「お疲れ様〜晩ごはんどうする?」 「何か食材買って帰ろうか?」 「うん!作ってくれるの?」 「うん、何が良い?」 2人で駅近のスーパーへ行く。
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