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「な、何を?」
「あ、すみません、プライベートなことを…」
『仕事の話かと思ったから…不意を突かれて驚いたわよ!』
「何よ!急に…特に居ないけど…」
「え?そうなんですか?」
「そうよ。もうすぐ30になるっていうのに、必死で仕事して昇進することばかり考えてきたから…気づけば周りは、皆んな結婚しちゃってた。ハハッ」
「そうなんですね。じゃあ、もう夢叶って課長になったんだから、これからは、プライベートを充実させるのも良いですね?」と、ニコニコしている海斗
「そうね〜お相手が居ればね。」
「はい!俺、立候補します!」
「は〜?何を言ってるの?」
『何よ!まったく…これ以上揶揄わないでよ!』
「え、ダメですか?僕が彼氏に立候補します!」
「ちょっちょっと待って!入社初日に、上司に告白って聞いたことないわよ。」
「良いじゃないですか?ダメだって言うルールありますか?俺、美衣子さんにビビッと来たんです!」
『えー!今美衣子さんって下の名前で呼ばれた?ハア〜もう砕けちゃう。これ以上は、ダメだ…』
「ちょっと!下の名前で呼ばないでよ〜」
「え?ダメですか?」
『潤んだ瞳で仔犬のように見つめないで〜』
「いや、一応今は、仕事中だし…あ!しまったドライブレコーダー!」
「あ、大丈夫ですよ。音声録画は切りましたから…画像だけですよ。何を言ってるかは、分からないです。」
「え?そうなの?すごっ!」
「もしかして、機械音痴ですか?」
「まあ、多少それは、有ると思う…」
「ふふ、可愛い〜」
『もう〜可愛い〜って、なんなのよ!調子狂っちゃうわね、まったく…」
「あ、じゃあ、話の続きは、定時後にお時間いただけますか?」
「え?」
「僕の歓迎会してくださいよ。」
「歓迎会なら別日に有ると思うよ。」
「2人っきりでお願いします。美衣子さん!」
「だから…もう!」
『はあ〜ペースを乱される〜クソッ!可愛い〜♡』
「今日のまとめが終わったらね。」
「はい!手伝います!」
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