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1アルフレッドくん
「イヴァン!!今日こそ一緒に帰ろう!!1人も悪くはないけど、複数のほうが楽しいぞ!」
12月末の最後の授業の日。
今年1年間の授業が終わり帰宅しようとした時、彼は僕に話しかけてきた。
僕は、別に1人が好きとか、大勢の人が苦手というわけじゃない。彼自身が苦手なだけだ。
でも、いわれてみれば、僕は単独行動が多いような気がする。
彼の言うとおり、ここは1度一緒に帰ってもいいかもしれない。
「…うん、一緒に帰ろっか。」
「やった!じゃ、外で待ってるよ!」
彼は嬉しそうに告げると教室を去った。
僕とアルフレッドくんは、同じ大学1年生。
生まれは彼がアメリカで僕がロシアだけど、育ちはお互いに日本だ。
だから、流暢な日本語を話すことができる。
国民性は置いといたとしても、アルフレッドくんは、チャレンジ精神が旺盛な人だ。
必ずグループ発表があるときは、発表者はだいたい彼だ。
彼を見てると羨ましいなと思う。授業で発表することができたら、苦労しないんだけどな。
もしかしたら僕が彼のことを苦手なのは、自分と全く違うからなのかもしれない。
何となく、そう感じた。
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