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〜エピローグ〜
僕は懐かしいなぁ、と思って微笑んだ。
アルフレッドくんと友達になって、楽しみが増えたような気がする。
彼に出会えてよかったと心の底から思った。
僕も彼がいるテントの外へ出た。焚き火を焚いているかと思ったけど、火は点いていなかった。
僕は彼の隣に立って、彼に訊ねた。
「アルフレッドくん。そんな暗闇で星見て大丈夫なの?」
「あ、イヴァン。来たんだね。」
アルフレッドくんが僕を見た気配がした。
真っ暗だから、よく見えないけどたぶん、僕を見ているだろう。
「焚き火、焚いてないんだね。なんで?」
僕は不思議に思って彼に聞いた。
「焚き火を焚いたら、そのぶん星の灯りが減るじゃないか。俺は、星の灯りをそのまま感じたいんだ!」
彼は、そう言って笑った。
「…たしかに、僕がさっき焚き火を焚いてたときと違って、より美しく燿ってるね。本当に星が生きてるみたい」
僕が、そう言うとアルフレッドくんも頷いた。
そのまま2人とも、夜が明けて少しずつ星が太陽の明かりで見えなくなるまで、眺め続けた。
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