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しばらくは、さすがに田口も警戒して出会い系はしてなかった様だ。
田口のメールのやり取りの特徴などを知らされていた他の打ち子たちも必死で田口らしき人物を呼び出そうと虎視眈々と狙っていたようだった。
そして、とうとうその日、奇遇にも他の誰でもない藤堂の書込みにヤツが返信して来たのだ。
藤堂は、ほかのメンバーに迷惑が掛からないように運転手たち全員に連絡を取り、自分の車に乗っていた女のコを他の車に載せ替え、待合せ場所から距離を取らせた。
そして田口との約束の時間に備えた。
待合せの場所は周りに防犯カメラの無い所を指定した。
一つだけあったカメラからは死角になる場所をに自分の車を停めた。
田口は前回とは違う場所での待合せで若干気を許したらしい。
水岡愛美(源氏名ユーリ)がその辺の素人女だろうとの思い込みと、そろそろほとぼりも冷めただろうと言う思いもあって田口はノコノコと現場に向かい藤堂にやり返された。
まさか、元ヤクザがバックに付いているプロの女だとは思いもしなかった。
と、言うのが事の顛末らしい。
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