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「田口さん、何か思い当たる事はありませんか?」
「んん…、もご…、う、ぁ、ぃゃ…」
口を開けにくそうにモゴモゴと話す。
痛さで口が開けられなくて話せないのか、何か後ろめたい事があって話せないのか…。
「相手は、素人じゃないんですよ。そんな相手に何か恨まれる様な心当たりは本当にないんですか?」
「ぁぁ、れは…、ゃーひゃんひょかひょうゆう?」
これは確かに痛そうだな…。
「ま、そう言うことだ」
「おれ、そんなヤーさんとかに知り合いは無いですよ」
とか言ってるんだろう。
「何か最近トラブルとかありませんでしたか?」
「ぁー、、、」
「何かありましたか?」
「えっ?あっ…、あ、んゃ、あんもあいあへん」
「なんにもない?本当ですか?」
「これだけの事をされる、と言うのはねぇ〜、なかなか無いですよ。暴対法も厳しくなってますからねぇ〜。今どきはこんなヤクザが素人相手に出てくるなんてね、田口さ〜ん、滅多に無いんですよぉ〜」
最後まで田口は「俺は何にもしてない」
と、言っていたようだ。
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