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「露出度高くない?」
「水着なんだからこういうもんでしょ……」
「最近は服っぽいデザインの物も多いよ。ほら、コレとか」
商品ページの隅に『その他の商品』として紹介が貼られている画像を奏は指差した。確かにこれは水着というよりもほぼ洋服だ。
しかし、真琴の中では心に決めた商品がすでに決まっていた。着る物に関しては、数少ない趣味であり、こだわりが強く、譲る気はなかった。
上品なアイスブルーの生地に、ブラ部分にはふんだんにフリルがあしらわれており、ショーツのほうにはサイドに紐リボンが付いている清楚で可愛いビキニ。流行というよりかは割と定番なデザインだ。
真琴は奏の許可など取らずにその商品をカートに入れ、そのまま決済まで流れるように済ませた。
届け先の住所を指定する際、最後に「瀬戸様方」と記載することに対して、居候し始めた頃は少し照れくさかったものの、今ではすっかり慣れてしまい、当然のように手早く打ち込んでいく。
注文完了のページまで辿り着くと、奏の方へ振り返り、勝ち誇ったような顔を見せた。
――奏の思い通りにはしてやらなかったぞ! とでも言いたげな強気な表情。
奏は左右に小さく顔を振ると、呆れたような顔をしながらもそれ以上は何も言ってこなかった。
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