サンタクロースの人形づくり

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サンタクロースの人形づくり

灰色の青空に 雨玉はじける 坂を転がり落ちていく  いろんな夢を見ていたけれど 赤い服を着たサンタクロースたちが 街を塗って歩いている いつのまにかぼくも 夢を配ることになっていた 街で一番の広場には 人形積み重なっている クリスマスプレゼントには ちょっと多いから あのことあいつにあげようと 指を折ってみる 人形が足りない 人形が足りない 夕闇色の針握り 胸にぶらさがる陽色の糸で 在庫分を補充しにいく 人形が足りない 人形が足りない もっと作りたくなっている 夢を皆に配りたい まだまだ作っていたくなる 黄土色の柱時計 針と針が抱き合う その瞬間まで 頭の中はすっからかん 脳はふわふわの綿でできている。 目玉から綿が飛び出すほどに とても気持ちの良い病にかかっている 予防接種は間に合わなかった 人形が足りない もっと作りたくなっている 裁縫は嫌いだったのに もっと作っていたくなる 夢を配ると信じている ぼくは赤い服を着ている
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