1.二十四節気とは

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1.二十四節気とは

なぎさ:そういや、二十四節気を説明するって定家の方で言ってたよね。 わたし:まあ、例によってWikiを見ればいいっちゃあいいんだけど、正確かつ包括的に説明しようとしてて、かえってごちゃごちゃしてるんだよね。まずはこれを見て。 d6aea8da-78e3-4cff-a88f-d15614e41e8c なぎさ:この図はわかりやすいね。まだ春のピンクから夏の緑に入ったところかぁ。 わたし:春分と秋分には、太陽は真東から昇って真西に沈む。春分から地球が90度回ると夏至になって、昼がいちばん長くなる。秋分から冬至も同じで、夜がいちばん長くなる。ほら、ケーキやピザを切った感じ。 なぎさ:24ピースまで切るのにまだ4つか。 わたし:次に冬至と春分の間を等分して立春、春分と夏至の間を立夏、夏至と秋分の間を立秋、秋分と冬至の間を立冬として、それぞれ四季の初めにする。 なぎさ:あのさ、春夏秋冬の名前が入ってるのって、ここまでの8つだけじゃない? わたし:そのとおり。クリスマスが冬至、お彼岸が春分と秋分、イースターが春分、といった昔からの習俗と関係があるのはこの8つなんだよね。 なぎさ:それ以外の16の節気は重要性が低い? わたし:ありていに言うとそうだね。雪の季節まで間があるのに小雪や大雪になってたりと、名前が季節感と合わないのはよく言われるし、それで旧暦関係と誤解もされるわけ。 なぎさ:それを言えばいちばん暑い時に立秋と言うのもねえ。 わたし:立秋の日に藤原敏行が詠んだという、  秋来ぬと目にはさやかに見えねども  風の音にぞ驚かれぬる が日本人の季節の先取りを好む感覚をよく表してるんじゃない。太陽の位置が同じ日に詠んだものだから、肌感覚に違いはないと言えるし。 なぎさ:ちょっと待ったー! 藤原敏行と言えば百人一首の18番、  住の江の岸による波よるさへや  夢の通ひ路人目よくらむ のお方だね! わたし:「秋来ぬと」の方が有名だと思うけど。……二十四節気や暦の話はまた必要に応じやりましょ。
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