クールなきみと、甘くない秘密。

1/1
6人が本棚に入れています
本棚に追加
/145ページ
………いま、なにが起こっているの? 突然のことに、わたしは固まって動けなくなった。 思考も動きも完全に停止。 目の前には伏し目がちのきれいなクラスメイトの顔がある。 唇には、やわらかい感触。 うそ、でしょ……? 驚きでなにも考えられない。 頭が真っ白になっている。 少ししてゆっくりと離れていくぬくもりと同時に、きれいな顔がちゃんと見えた。 「ほら、こんくらい別に大したことない」 そう言った彼は、クールな表情を崩さない。 だけど、その裏には、わたしが感じたこともない、切ない気持ちを隠していたんだ―――。
/145ページ

最初のコメントを投稿しよう!