突然の遺言書

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突然の遺言書

早朝に突然鳴り出した俺のスマホは無理矢理に現実の世界へと目覚めさせた。 「ん~、何だよ!こんな朝から誰だよ。今日は休みなのによ。うるせぇな。」 まだ目を瞑ったままスマホを取り応答する。 「はい。」 テンション低めな俺は、まだ半分夢の中だ。 「もしもし。あんた、まだ寝てんの!?」 「何だよ、母ちゃんかよ。朝から起こすなよ。今日、俺休みなんだけど。」 「知ってるよ。だから電話したんだよ。あんた今日、帰って来なさい。おばあちゃんの遺言書が出てきて、今後の事話したいから。」 「え~俺が行く必要あんのかよ。俺今日休みだし、ゆっくりしたいから、そっちで適当にやってくれよ。」 「あんた!薄情者!あんだけ、おばあちゃんに可愛がってもらったのに死んでしまっても感謝が全く無いね!この馬鹿息子が!」 「何で朝っぱらから、そんな事言われないといけないんだよ。分かったよ、後で行くから、頼むからデカイ声で怒鳴らないでくれよ。」 「分かれば宜しい!早く来なさいよ。おばあちゃんが、あんた指名してるんだから。」 「えっ?どういう事?何?指名って。」 「来れば解る!早く来なさい。」 「ん~分かったよ!じゃあな。」 何だか、最後の指名というフレーズが気になる。嫌な予感がする。 「仕方ない。起きて準備するか。」
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