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遺産の行方
結局、遺品整理は3日では終わる筈もなく、毎週、ばあちゃん家に通っては片付けた。
買い取り業者のおかげで大半の物は買い取りしてもらったから、1ヶ月程で終わった。
何も無くなった、ばあちゃんの家を見渡すと沢山の思い出が甦る。
俺は目を瞑り大きく鼻で息を吸い込み思う存分、ばあちゃん家の匂いを嗅ぐと、ゆっくりと目を開けた。
ばあちゃんから、貰った沢山の愛は俺の中で確かに感謝の気持ちへと変わった。
「ばあちゃん、ありがとう……
俺に愛を与えてくれて、ありがとう
な……」
*******
俺は、ばあちゃんの遺産をある事に全て使った。
「ばあちゃん、これで快適に暮らせるよな。いつまでも見守っててくれよな……母さんも、父さんも、遺産の使い道、これで良かっただろ?」
「おう、ばあちゃんも喜んでるよ。」
「そうね。だけど、あんたがこれに全て使うとはね。関心だ。あんたも成長したね!」
「なんだよ、それ!でも、ばあちゃんが喜んでくれてればいいよ。」
3人の目の前には、前のものと比べようにならないくらい大きく豪華なお墓があった。
「ばあちゃん……ばあちゃん孝行だよ。喜んでくれよな。」
その後、ばあちゃんがあの世で安らかに幸せに暮らしている事は言うまでもない事だ。
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