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「そうじゃよ」
ラスカルのトンデモ発言によって、一同は急遽、地下監獄に戻った。
不法侵入した泥棒女を収監するため、と……ミフネに真相を聞くために。
本当にお前はオズの子なのか?だとしたら何故黙っていたのか?
……するとミフネは、あっさりと自分の正体を認めた。
「わしも、コノハナも、『オズワルドの子』とか言うやつじゃ。びっくりじゃな」
ミフネは朗らかに笑い飛ばす。
コノハナ、と呼ばれた簪女は、やはりきょとんとしている。
「そうだっけ」と言いたげな顔だ。
「笑い事かよォ。お前も泥棒事件の片棒担ぐ動機あるってことじゃねェか」
「ほう、どんな理由があると?親がアレだからといって、何故アレ関連の書類なんぞ盗む必要が?言うてみい」
ミフネの質問返しに、クローバーは言葉に詰まる。
勢いのまま詰問しただけで、思いつく限りの納得出来る理由がない様だった。
「……お前が、正体黙ってたことは事実だろォ」
捻り出したクローバーの反論に、初めてミフネは不快そうに顔を歪めた。
「そりゃ黙っとるじゃろ」
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