1人が本棚に入れています
本棚に追加
/34ページ
おめでとう、
僕は、リビングの窓から外を見ていた。
楽しそうに仕事に出ていく彼らになりたかった。
…あー―…はは。
あの日、僕は、彼らのグループが所属する
この事務所が何周年かになるからケーキを作ろうと思った。
とりあえずチョコでなんか作ろう。
土台も作ればいいか。
僕は、ケーキをすぐに完成させた。
半日しかもたなかった。
ケーキを冷蔵庫にいれてから…することがなくなった。
今日は皆、忙しいんだ。
あ、雨だ。
でも伝える相手はどこにもいない。僕、一人だから。
めったに見ないテレビを見てから、音楽を聞く。
やることがなくなった。
だからこの日記を書く。でももう、八時をさしている。
ケーキを会場に持っていくことにしよう。
どんな顔をしてくれるかという結果だけでお腹いっぱい。…それだけでいい。
でも、僕の誕生日だから祝ってもらえている感覚によっていたかった。
優雨にはあげたのかな。誕生日プレゼント。
僕は、部屋にはいってからポロポロと落ちる涙にため息をついた。
最初のコメントを投稿しよう!