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涙で見えてないの?
「遅い!皆、心配してたんだから!」
『うん、ごめんね。』
社長から呼び出されていた小雨が帰ってきたのは出ていってから数時間たった時だった。
「耳も聞こえないのに夜に出歩くなんて!
小雨は耳が聞こえないんだよ!」
神楽は泣き叫びながら小雨の肩を揺らし言った。
その言葉を聞いて小雨が宙を見つめ始めた。
…神楽、涙で見えないの?
ねぇ、目の前で小雨が傷ついてるよ。
「もう、知らない!」
神楽はバタン!と扉を開けて出ていき、扉がバタンッと閉まってから小雨が言った。
「優雨の事で神経質になってるんだよ、あの人。
…優雨は欠点だって言ってたけど。」と。
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