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「 」は狂っている
「楽しくなってきたじゃない?」
女の人狂ったように笑った。
「あっちにいたときは良い子で、頭が良い子を演じてたけどね、正直、つまんなかったんだよね~。綺麗すぎてさ。」
そう言って顔に手を当てて話し出した。
「僕ね人間の醜いところ、大好きだよ。
だから…もっと見せて欲しいなぁ。
綺麗事を並べる子と良い子のあの子は大嫌い。
僕の好きな人はね、苦しんだ顔をしてるあの子と、ドロドロの女子のけんかと、醜い争いをするあの子と、イライラを溜め込んだあの子、その人の言葉の裏の裏…真っ黒な感情。」
突然、何を言い出すのかと思ったけど…。
この人、性格悪すぎじゃない…?
「…性格、悪いとでも思った?
人間、真っ白な人間なんて、いないんだよねー。
…ほら、周りを見てよ。
人の悪口、溢れているでしょ?
本当に真っ白な人だと信じてるの?
…馬鹿なの?
僕をここに生み出した人だって、優しいって言われてるらしいけどね、本当はドロドロなんだよ。
ハリボテを本物だと言わせてるだけってわけ。
さぁ、僕の話は終わり。次は君の話を聞かせて?」
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