冬とオルゴール

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冬とオルゴール

一気に季節が変わった。 そして、私がこんなになってからもう三つほど季節をまたいでいた。 「出かけてみる…か。」 コートを着てからマフラーを巻いて外に出ると東京が白くなって路上の自転車は雪が積もっていた。 つめたい手に白い息をハァーと出してから空を見上げてからそっと溜め息を吐く。 結局、オルゴールを二つ買ってみた。 私と大切な人にあげたいと思った。 …大切な人ってどっちのことなんだろうか。 大切にしてくれているというのは返信がなくともメールをくれる仲間かゆっくりとほっておいてくれる妹か。 私は肩に積もった雪をはらわずに部屋にはいりマフラーを取ると雪が足元にパラパラ落ちる。 私は買ったばかりのオルゴールを机に置いた。
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