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それから
ママは湿布というものを貼っていました
擦り傷も消毒してお薬を塗り、絆創膏を貼りました。
これでもう安心なのです。
『ママはどんくさい~』
きーちゃんお姉ちゃんが何か言っています。
『あの時なぜ帰ってたの?』
『チイコお姉ちゃんは無理やり返されたし、
シナお兄ちゃんは出てこないから、ミドリだけで見張ってました。』
『きーちゃんお姉ちゃんも僕と一緒なら良かったのに~
僕だけで寂しかったのです!』
『あ、それ無理』ときーちゃん
『なぜ?』
『あたしはみんなと違って大人になってから
ママにお迎えされて養子縁組したの』
『ハイ?(;゚Д゚)』
『だから放鳥時間も短いんだよね、あたしすぐ迷子になるから』
そうです。だから僕はいつも、きーちゃんお姉ちゃんの
お守りをしているのです。
一番気が合うし、きーちゃんお姉ちゃんは、
僕の言うことは聞いてくれるのです。
ママにも見張っててねと頼まれています。
でも僕も追いつけなくて、迷子になることがあります。
ママも放鳥中は目を光らせていますが、
追いかけるのは僕のお仕事なのです。
前にタンスの上で『ここはどこ?私は誰?』状態で
きーちゃんお姉ちゃんは固まっていました。
僕の方が年下なのです、なのに僕が子守りって何?
『いや〜世話焼きの弟がいて助かるわ~』
そういう問題ですか?
僕がムッとするとチイコお姉ちゃんが言います
『あの子は野生で来たからね』
(左からミドリ、きーちゃん、シナです)
シナお兄ちゃんも言います
『きーちゃんは大人になってから来たのだ~』
『野生で手乗りじゃなかったのだ、ママが手を出すと
ケージの中で逃げ回ってたのだ~(--;)』
初耳です!
『えー!Σ(゚Д゚)ママに抱っこされて
ハグしてもらってるじゃない』
『今はね』とチイコ
『1年がかりで手乗りになったよね?(* ̄▽ ̄)フフフッ♪』
あ、チイコおねえちゃん。嫌な笑いかたです
『その点、僕は雛の時から養子縁組なのさ』とチイコ
『それを言うならキーちゃんだけ大人だったのだ~
みんな雛でお迎えされたのだ~』とシナ
ミドリは不思議なのです
『どうしてチイコお姉ちゃんは
女なのに僕っていうのかな?』
『あ、それはね~』
『シナ、いらんこと言うな』
『はい、わかったのだ、秘密なのだ』とシナ
『秘密ってヤダー!』
**
実はチイコは自分を雄と思い、育ちました。
私も、2年も雄と勘違い。
3年目で卵を産み、雌と発覚しました。
でもそれはミドリの知らないお話。
**
「みんな掃除終わり、放鳥時間も終わりだから帰ってね」とママ
『まだ、遊び足りない』とミドリ
『僕は帰ろう』
チイコお姉ちゃん、すんなり帰りました。
自主帰宅です。
僕は帰ったチイコお姉ちゃんちの前でまったりします
きーちゃんお姉ちゃんも3回旋回して運動してから、
ケージに帰りました
だから見張りもやめて、まったりするのです
シナお兄ちゃんも簡単に捕まって返されます。
大きいのに飛ぶの、下手です。
すごくバサバサ、音がしますが余り進みません。
もしかして、僕より下手かも?
ちなみにチイコお姉ちゃんは、もちろん上手です。
シナお兄ちゃんはのんびりさんで、動きが鈍いです。
僕?
『捕まるもんか~』
捕まえようとするから逃げました
「ミドリ待って!」
ママ、叫んでいます。
まだあちこち痛そうなのです。
だから僕は帰宅拒否します。
ママ、大人しくしなさい。
用事、用事ってウロウロするのは分かっているのです。
せめて2.3日は大人しくしなさい。
僕は見張るのです
帰宅拒否なのです!
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