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体調が悪い?
「恵美!おはよう!」
京子は会社の入り口で、ポンと私の肩を叩いた。
「…京子、おはよう…」
京子は私の顔を覗き込んだ。
「…恵美、なんか顔色悪いよ…具合悪い?」
私は朝から貧血のようで、くらくらとして体調が良くない。
「…うん。貧血かも…」
「…大丈夫?休めばよかったのに…龍崎部長は体調が悪い事、知っているの?」
「圭吾は出張で、朝早く出ているから知らないの。でも大丈夫、もう少しすると良くなりそう…」
私は自分のデスクに座り、息をフッと吐き出すとキーボードに手を伸ばした。
朝よりは少し体調は良くなっているが、なぜか吐き気もする。
暫くすると、マネージャーが呼ぶ声が聞こえて、慌てて立ち上がった。
…っあっ…目の前が真っ暗…私、倒れるかも。
まわりの景色がスローモーションに見える。
私はその場で倒れ込み、意識を失ったようだ。
うっすらと、京子の声がしたのは覚えている。
誰かに呼ばれている声を感じて、目が覚めた。
ゆっくり目を開けると、白い天井が見える。
「…恵美…恵美…大丈夫!」
女性の声に気が付き、声の方を見ると、京子が泣きそうな顔で横に居た。
「…京子、私…どうしたの…?」
「…恵美、良かった。気づいたんだね。」
「…ここは?」
「病院だよ…恵美は気を失って会社で倒れちゃうから…びっくりしたよ!」
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