宇宙赤ずきんちゃんの恋

火星人の赤ずきんちゃんは、金星のおばあちゃんの家まで、ママにお使いをたのまれました。

「赤ずきんちゃん。このトンタントロン、おいしくできたから、おばあちゃんの家まで持って行ってあげて」

ママはいつだって、気まぐれ。

「まだ宿題やってないの」

赤ずきんちゃんは気乗りしなかったので、そう答えてみた。

「宿題なんかどうでもいいわ。それより、おばあちゃんを喜ばせてあげることの方が何倍も大事よ。さあ、早く、お使いに行って来て」

赤ずきんちゃんは大きなため息をついて、仕方なくマイ・ロケットに乗り込んだ。