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ようやく理解が及んだ。もう一度キッチンを見に行けば、彼はマーガリンとバターを塗ったパンにポテトサラダを挟んでいるところである。八枚切りのパンに挟まった、おいもたっぷりのポテトサラダ。見ているだけで涎が出そうだ。
「おう、そのまま座って待っていてくれたまえ」
彼はそれを、お弁当箱にあわせて(実家から持ってきたが、時々冷凍食品を詰めるだけで終わっていたやつだ)長方形に切って詰めていく。
「あと二種類、簡単なサンドイッチを作るぞ。ハムチーズとジャムサンド、嫌いか?」
「う、ううん!大好きだよ」
「それならば良かった。冷蔵庫にトマトもあったから、トマトも好きであるな?ならばトマトもハムチーズサンドに挟んで野菜も食べられるようにしよう」
「あ、ありがとう……」
気が付いた時には、豪華なサンドイッチ弁当と、同じくサンドイッチ盛り合わせの朝食が完成していた。
ポテトサラダを挟んだポテトサラダサンド。
ハムチーズに薄切りトマトを挟んだハムチーズトマトサンド。
そして、マーガリンをしっかり塗ったパンにイチゴジャムを挟んだジャムサンドの三種類だ。
「い、いただきます!」
食べる前から、美味しいのはわかりきっていた。まだほんのり温かいポテトサラダに、マヨネーズの酸味、そしてきゅうりのしゃきしゃきとした歯ごたえがたまらない。それと、ハムチーズトマトサンドが顕著だったが、甘くない系列のサンドイッチはマーガリンと一緒にマヨネーズをパンに塗るとより美味しくなるのだと初めて知った。ハムチーズとトマト、マヨネーズの相性があまりにも良すぎるのである。
そして、デザートのようなジャムサンド。なんと贅沢な朝ごはんの時間だろう!
「め、めっちゃうまい……!」
「良かった!ああ、もしこういうものが食べたいとか、こういう味付けの方が好みとか、そういうものがあったらじゃんじゃん言ってくれ。可能な限り応えられるようにしようぞ!あ、あと今日は炊飯器とトースターを買いに行ってもいいだろうか?」
「い、いいよ!任せる!」
必要な道具が全部そろったら、彼はさらに美味しいものを自分に提供してくれるだろう。こくこくと小夏が頷いた、その時だった。
「そうか!あ、良かったら洗濯物を干すのと掃除もやっておくが、どうだろうか?」
「!!」
思わず、喉に詰まりそうになった。紅茶で流し込んで、小夏は慌てて言う。
「そそそそそ、それはいいから!」
特に洗濯物がやばい。
さすがに年下っぽい見た目のイケメン宇宙人に、自分の下着を干させる度胸は正直ないのだった。
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