Phase 00 眷属

3/3
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/28ページ
 「亀田警部、例の吉竹興業の件なのですが・・・。」  「あぁ、分かっている。鳥田信康と山谷組のコネクションは根が深い。我々マル暴でも手に負えるかどうか不安だ。」  「大丈夫です。僕は山谷組を壊滅させるためには手段を選びません。」  「伴君、君の正義は認めるがその正義が暴走しないか不安だ。」  「もしも、僕の正義が暴走したらその時は亀田警部の処罰を(まっと)うするつもりです。」  「そうか。じゃあ今回の捜査もよろしく頼んだぞ。それと、捜査一課からこちらに転属されてきた大渡君の件だが、どうも彼はヤクザを恐れているみたいだ。伴君がなんとかしてやってくれ。」  「そうですね。それなら、今回の件は僕と大渡刑事で捜査に回ろうと思います。捜査の対象は芸能事務所ですし大渡刑事もやりやすいでしょう。」 ――これは、ある男と暴力団による死闘の記録である。
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!