聞き覚え

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聞き覚え

中村玲子と木村裕一、渡辺剛、三村美優の三人は お会計を済ませると店を出た。 「三人とも今日はありがとう」 木村裕一は玲子に言った「大丈夫ですか?あんな事言われて~」三村と渡辺も話した。「ショックですよね。あまり落ち込まないでください」 「そうですよ僕達は哲也の為に何でも協力しますから。何でも言ってください」 玲子は三人に言った。 「私ね。近々エクレアパン菓子教室に入会しようと思ってるの。そこの誰かがきっと哲也の死の真相を知っているはず。九重絵理その人が哲也の彼女か どうか?を調べたいと思ってるの」 三人は言った。 「でも、告別式で中村玲子さんの顔と名前はomg株式会社の人ほとんどに知られてしまっている。 あんなに大勢告別式に来ていたし……。」 中村玲子は言った。「私ね母の中村恭子の妹の 井上美智さんの家族になることにしたの養女よ。 そして、整形手術をして顔を変えてエクレアパン菓子教室に入会して調べる事から始めたいと思って いるの。 それに……私、なんだかomg株式会社の社長の 犬井誠さんも哲也の真相を何か知っているような 気がする。 そして私、九重……っていう名字なんだか聞き覚えがあるような気がするの」 中村玲子は三人にそう言った。 「そうですか……養女に……整形までして。僕達に何かお手伝いできる事はありますか?」 中村玲子は言った。 「もう、充分よここから先はなんだか危険な気がする。だからどうしても手伝ってほしい時だけ私から連絡するわ。だからしばらくは連絡は控えてほしい」 三人は「そ、そんな~店で三人と哲也の真相を調べるって言ったじゃないですか~」 中村玲子は言った。 「気持ちだけで充分よ。哲也の友達を危険な目に 会わせたくないの。でも、バイクが見つかったら 連絡するから。私から連絡するまで連絡はしてこないでほしい」 三人は残念そうな目で中村玲子を見つめながら 「わかりました」そう一言小さな声で言った。 それでも、中村玲子は冷たい口調で三人に言った。 「今日はありがとう。さようなら」 中村玲子は三人にそう言って自宅に帰って行った。 自宅の鍵を開けると中村玲子は「九重……昔聞いた事のあるような名字?そして、九重絵理その名前もなんだか忘れてはいけないような気がする。 何で覚えてないんだろう……この忘れてしまった 記憶もエクレアパン菓子教室に通って九重絵理に 近づけばきっと何か思い出すかも?知れない。 忘れてはいけないはずの遠いき、お、く」 中村玲子はそう思いながら疲れていたせいもあって 眠りについた……。
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