非通知の相手

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非通知の相手

東山警部と岩田警部は一旦署に戻った。井上荘司と美智の取り調べをする為だった。 「井上荘司さんあなたはたくさんの中学生や高校生を殺害して写真をレンタル倉庫を借りて飾ったり自宅でも開けてはいけない部屋を作って飾っていましたね。あんなにたくさんの殺害道具まで飾っていましたね。前から人を殺害する事が趣味だったんですか?」 井上荘司は言った。 「殺害を始めたのは……。そう言えばこの趣味は教えてもらったんです。公園で出逢ったあの人に 不思議な魅力のあの人に」 東山警部は井上荘司に聞いた。 「それは、いつ誰に教えてもらったんですか? その人に写真を撮ってもらったんですか?」 荘司は言った。 「あの人に出逢ったのは、会社を建ち上げたんですがなかなかうまくいきませんでした。そのせいか 私は疲れが溜まっていて毎日イライラしていたので気をまぎらわせる為に公園に行ったんです。 その人はマスクにサングラスをしてベールで顔を隠していました。その人が緑の封筒の中に何かを入れて私に差し出したのです。私は封筒の中を見ました。 そこには美しい山の写真が入っていました。 写真の裏にここに行きましょう。 ストレス発散できますよ。そう書いてあって 私は次の日にそこに行く約束をしました。 そしてあの人から殺人を教えてもらったんです。 初めは恐ろしくて怖かった。 でも、それがいけないとわかりつつ楽しくなっていきました。そしてその人は私が殺害した遺体と隣にいる時に写真まで撮ってくれたんですよ。 嬉しかったな~快感だった」 東山警部は「井上!殺害された子供の気持ちになって考えた事あるのか!残酷な事をしたんだぞ!お前と一緒に殺害した人物は誰なんだ!」 井上は言った。 「わかりません」 東山警部は言った。 「わからないってどういう事なんだ?一緒に山に行ったんだよな?」 井上は言った。 「いつも会話はメモに書いたものを私に渡したし、いつもベールで顔を隠してマスクとサングラスをしていたので顔も声さえも聞いていないんです。 でも、ベールで隠していても手の指先の美しさスタイルの良さは女性じゃないかと?」 東山警部は驚いた。 「私はあれだけの殺人を一緒にやって現場の写真まで撮るサイコパスな人間は男だと固定観念に縛られていた。まさか!女だったとは~」 東山警部は井上に聞いた。 「犬井社長の家にいると思いますか?」 井上は言った。 「社長の家の女性は皆さん同じくらいの体型で身長も皆さん同じ位です。だからベールとマスクとサングラスを掛ければわかると思います」 東山警部は更に井上に聞いた。「その女性が非通知の人なんですか?」 井上は「その人しかあり得ません。その人しか非通知で皆を動かせないと思います」 東山警部は犬井社長の自宅にいる牧田警部に電話を掛けた。 牧田は驚いて「非通知の人が女~女がサイコパス……はいわかりました」 牧田警部と盛岡警部は「女が非通知の人井上荘司と殺害を起こした人だとしたら犯人はあの人だ!」 二人は犯人に心当たりがあった。
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