悪い子には罰を、良い子には救済を

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 「僕の名前は死神。悪い子たちの間では結構有名なんだぁ!悪いことをすると死神が裁きを下す、ってね♪」 「なにそれ…私は悪くないから!お父さんだってクズだったから殺しただけ。可愛い子を殺すのだって自分ではどうしても止められないから…。証拠だって残ってない!」 「その可愛い子が罪人だったら、僕は殺しても問題ないと思うよ?けどさぁ、彼女たちは良い子ばかりだった。それに、彼女たちは生きたいと願っていた。」 死神は一歩、彼女に近づいた。 「良い子を殺すのは悪いよ?けれど、僕は君も…優香ちゃんも可哀想だと思う!だってさ、殺すことが好きなのに、その好きな事をバレないようにコソコソしないといけないでしょ?読書が好きな子は、どこで本を読んでても怒られない。むしろ賢いねって、褒められるのに。そう思わない?」 狂ってる、私よりも。けれど、この人は私を分かってくれる唯一の存在かもしれない。そう思うと涙がどんどん溢れてくる。 「…助けて。もうどうしたらいいか分からないの。」  「君は罪を償わなくちゃいけない。君が良い子に戻れるように、僕が手助けしてあげる♪これは君の罪に気づけた、僕にしかできないことだもん♪」
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