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箱庭の中で我が物顔で自由気ままに過ごす小さな者たちを見ていると、彼らの中に、周りの自然を気にかけて、自身らが痛めつけた箇所をなんとか修復しようとする者たちがいる事に気がついた。
自ら培った高度な技術で環境を回復させようとする者、せっせと動き回り、現状維持に努める者。
小さな者たちは、力を獲過ぎたかもしれない。自身の豊かさを優先させて、箱庭を崩壊へと導いてしまったかもしれない。
しかし、身につけた、高度な知識を箱庭の修復のために正しく使うことができたなら、彼らを排除しなくても良くなるのかもしれない。
これはあくまでも、僕の希望的観測だ。
だが、僕はもう少しの間、前任者が愛した箱庭の小さな者たちを残しておく事を決めた。
僕もこの箱庭の小さな住人を気にかけよう。
但し、彼らを無闇に愛すのではなく、彼らが僕と共に、この箱庭を愛し、護ってくれる存在へと育てていこう。
いつかその思いが彼らに届いたなら、箱庭の崩壊も止まるだろう。
僕は、僕だけの箱庭を守るための手段を決めると、崩壊箇所を癒すために、箱庭の至る所に力を送る。
そして僕は最後に願いを込めて、小さな者たちに少しだけ力を送る。
彼らを含む、箱庭の全てのものをいつまでも見守っていけるようにと願いながら。
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