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『第3話』
これが、簡単なようで、なかなか難しい。
幸い、くまさんが、目の前に完成モデルを置いてくれている。
恥ずかしい話だが、ぼくは、お菓子箱の底が、いれちがいになって、うまく嵌まっている、あの仕組みが理解できない。
なんども、壊しては、改めて組み立てようと試みるが、うまくいった試しがない。
『はい〰️〰️くま。あなた、あわてすぎでくま。頭が先に働いていって、よその世界に行くくま。それが、あなたの才能であり、また、ときには欠点になるくま。いま、あるべき工程を、しっかり、押さえつける🐻くま。慣れたら、先のことも考える手はあるくま。でも、まず、いますることに、すべてをかけましょ、くま。ゆっくりで、いいでくま。ここには、ノルマはないから、ノロマでかまわない。か、きゃ、はずかし。くまくま。え、あと、本を読むのに、一冊だけは、読み飛ばさないように、読みましょう。全部でなくてよいくま。興味が特にある本が良いくまな。』
くまさんは、意外にシャイみたいで、自分で洒落を言って、恥ずかしがっていた。
でも、なるほど、はっ、とするものがあった。
書くときも、良く、書きとばしをする。
推敲しても、必ず、間違いが混じる。
それが、特徴にもなるが、決定的な、欠陥でもあるだろう。
なんで、くまさんは、そこまで、わかってるんだろうな。
『あ、あなた、そこ、左右逆ね。』
『え? あらあ………』
『ちょっと、注意力、さんまんくま。』
🐻 🐻 🐻
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