97人が本棚に入れています
本棚に追加
/65ページ
第1話
「う~ん」
カーテンの隙間から漏れてきた光がまぶしくて、なかなか目を開けられない。「起きなきゃ」と思ってはいるものの起きられないでいる。
目を閉じているからだろうか、朝から嗅覚がいい香りをキャッチ。自分のシャンプーの香りじゃないことは確かだ。何というか甘くて男性さを感じさせる好みの香りがする。思わず香りを吸い込むように呼吸した。
「スー、スー…」
香りに気を取られていたが、寝息がすぐそばで聞こえることに気づいた。目を閉じているから夢でも見ているのかと思ったけど、何かがおかしい。ぼんやりしまくっている頭で考えていても仕方がないと思い、そーっと薄っすら目を開けてみた。
「!!」
最初のコメントを投稿しよう!