7人が本棚に入れています
本棚に追加
プロローグ、の巻
「……は?」
目が覚めたら外にいた。なんだ夢か。
「やけにリアルな夢だなぁ」
あ、あら?顔つねっても痛いんだけど?もしやこれは……夢じゃない⁉︎
「一体ここはどこなんだよ!」
するとどこからともなく音が聞こえた。姿が見えない。スピーカーか?
『あなたの名前は何ですか?十五文字以内で記入してください。▼』
スピーカーではない。俺の斜め前に大きなスクリーンのようなものが現れたのだ。半透明なスクリーンの右下にこじんまりとある『▼』が周期的にチカチカと点滅し、目を惹きつけてくる。近づいてみると手の届く範囲にあった。俺は『▼』に触れようとした。そして触れた。
パッ。前の薄白いスクリーンは薄黒くなった。驚いて少し後退りをするとそれが何であるか、一目で分かった。
「これって……名前入力の画面だよな?ドルクエとかの」
訳も分からないまま俺はそこにしばらく突っ立っていた。そして閃いた。
「あ、もしかしてどこぞのゲームの世界に転生した的な?……ってそれってヤバくね?うわー、終わった……」
現実世界の時間が止まっている事を祈ろう。
それから数秒して、俺はことの重大さに気づいた。
最初のコメントを投稿しよう!