プロローグ、の巻

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プロローグ、の巻

「……は?」  目が覚めたら外にいた。なんだ夢か。 「やけにリアルな夢だなぁ」  あ、あら?顔つねっても痛いんだけど?もしやこれは……夢じゃない⁉︎ 「一体ここはどこなんだよ!」  するとどこからともなく音が聞こえた。姿が見えない。スピーカーか? 『あなたの名前は何ですか?十五文字以内で記入してください。▼』  スピーカーではない。俺の斜め前に大きなスクリーンのようなものが現れたのだ。半透明なスクリーンの右下にこじんまりとある『▼』が周期的にチカチカと点滅し、目を()きつけてくる。近づいてみると手の届く範囲にあった。俺は『▼』に触れようとした。そして触れた。  パッ。前の薄白いスクリーンは薄黒くなった。驚いて少し後退(ずさ)りをするとそれが何であるか、一目で分かった。 「これって……名前入力の画面だよな?ドルクエとかの」  訳も分からないまま俺はそこにしばらく突っ立っていた。そして閃いた。 「あ、もしかしてどこぞのゲームの世界に転生した的な?……ってそれってヤバくね?うわー、終わった……」  現実世界の時間が止まっている事を祈ろう。 それから数秒して、俺はことの重大さに気づいた。
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